フコイダン(fucoidan)とは、海藻のヌメリに含まれる成分です。
海藻はその色によって、褐藻類・紅藻類・緑藻類などに分類されますが、それらの中でも、コンブ、モズク、ワカメ、メカブ、ヒバマタなどの【褐藻類】から抽出される成分がフコイダンです。
海藻の粘膜管から分泌されて、海藻が潮の流れや砂などで傷ついたときに、傷口から細菌が入ってこないように、また、引き潮のときに紫外線にさらされて乾燥するのを防ぐためのバリア機能を果たしています。
この褐藻類から抽出される【フコイダン】を利用し、がん治療のサポートに役立てようとする補完医療のことを 【フコイダン療法】とよびます。
第55回日本癌学会学術総会(横浜)
宝酒造株式会社と 糖鎖工学研究所による共同研究発表
フコイダンを構成している糖の組み合わせや比率は一定ではなく、【海藻の種類】と【抽出方法】によって大きく異なります。
例えば、コンブから抽出する【コンブフコイダン】と、モズクから抽出する【モズクフコイダン】とでは、海藻の種類も 抽出過程も異なるため、特性の異なるフコイダンが抽出されます。
そのため、ひと言でフコイダンといっても実際の機能には大きな違いがあるのですが、現在のところ、褐藻類から抽出される多糖体をすべてまとめてフコイダンと呼んでいます。